思い悩むな

思い悩むな
「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」 (マタイ福音書6章33~34節)
                    

 「空の鳥、野の花を見なさい、天の父が養ってくださる。あなたがたは、鳥よりも価値あるものではないか。」とイエスさまは語りかけます。この世界のすべての命を養って下さる天の父・神様は、当然わたしたちをも養って下さるはずだと、聞く人々の心を神様へと向けます。25節から34節には、「思い悩むな」という言葉が6回も繰り返されています。イエスさまは、人は悩みが尽きない存在であることをよくご存知のお方です。その上で、「思い悩むな」と言われるのです。 
 私が教会に導かれたのは25歳の時でした。当時いろいろと悩みを抱えていましたが、教会に行けば悩みから解放されるとも思っていませんでした。そして教会の青年たちも私と同じような悩みを抱えていることも知りました。それでも、今まで知らなかった世界に触れたように思え、日曜日には礼拝に出席し、1年後に洗礼を受け、信仰者としての歩みをスタートしました。
 私たちは毎日悩みながら生きています。そして、そのなかでどんなに悩んでも、自分の力ではどうにもならないこと、また他の誰からも助けてもらえないことがあることにも気づきます。「思い悩んだからと言って、寿命をわずかでも伸ばすことが出来ようか」、特に私たちの命、将来は自分の手にはなく神様の御手にあるのです。だから「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。」とイエスさまは言われます。「神の国と神の義」つまり「神様の支配」に目をむけ、「神様の正義と愛」を信じ信頼すること。神様が私たちを滅ぼすお方ではなく、私たちを大切に思い、神様の豊かな命に導いて下さる方であることを信じる。そんな生き方へと私たちを招いて下さるのです。
 最後に、「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」と言われます。このイエスさまの言葉は、私たちに命と人生を与えてくださった神様が、それぞれに価値ある人生を備えて下さっている、だから悩みの虜になるのではなく、今日一日を大切に生きなさいと私たちを励ます言葉です。そして教会はこのイエス・キリストと一緒に歩む道こそが、神様が私たちに備えて下さった大切な明日への道であると信じています。
(2019年10月27日 田中真希子牧師 特別伝道礼拝説教要旨)